問題
図のような直流回路において,4つの抵抗Rは同じ抵抗値である。回路の電流I3が12Aであるとき,抵抗Rの抵抗値[Ω] は。
答え
イ.2
ロ.3
ハ.4
ニ.5
『出典:令和3年度第一種電気工事士筆記試験【午後】(問2)』
解説
正解は「ロ.3」です。
この問題のポイントは、キルヒホッフの法則についてです。
この問題は解き方が色々とあります。解き方を複数紹介するので、自分に合ったものを見つけましょう。
キルヒホッフの法則を活用しよう!
解き方
I2を求める
I3が流れる抵抗Rにかかる電圧と、I2が流れる抵抗2Rにかかる電圧は等しいです。
この電圧をV23とすると、次の式が成り立ちます。
上式からI2を求められます。
別解
I2は別の方法でも求められます。
I3とI2回路の抵抗値に着目すると、I2の回路は2倍です。
電圧が同じで抵抗値が2倍なら、電流値は半分となります。
よってI3の半分なのでI2は6[A]となります。
I1を求める
キルヒホッフの第1法則より、I1は次の式から求められます。
抵抗Rを求める
キルヒホッフの第2法則より、次の式が成り立ちます。
電源電圧をV0、電流I1が流れる抵抗にかかる電圧をV1とします。
\(V_0=V_1+V_{23}\)・・・①
またV1及びV23はオームの法則で次の式が成り立ちます。
\(V_1=I_1{R}\)・・・②
\(V_{23}=I_3R=I_2\times2R\)・・・③
①の式に②と③を代入します。③についてはI3かI2どちらでもいいですが、今回はI3を使用します。
\(V_0=I_1{R}+I_3R\)・・・④
④の式を変形してRを求めます。
別解
計算が煩雑になりますが、オームの法則からも求められます。
I1とV0から回路全体の合成抵抗R0を求めます。
また抵抗Rから、合成抵抗R0を求める式は次の通りです。
上式に前で求めたR0の値を代入して、Rを求めます。
コメント