問題
図のような三相交流回路において, 電源電圧は200V, 抵抗は20Ω, リアクタンスは40Ωである。この回路の全消費電力[kW]は。
答え
イ.1.0
ロ.1.5
ハ.2.0
ニ.12
『出典:令和2年度第一種電気工事士筆記試験(問5)』
解説
正解は「ハ.2.0」です。
この問題のポイントは、求められているのが消費電力ということです。消費電力は抵抗分でしか発生しません。なので抵抗に流れる電流を求めれば、自ずと消費電力が求められます。
解き方
抵抗に流れる電流を求める
抵抗に流れる電流を求めます。
電圧は線間電圧が200Vなので、相電圧に変換する必要があります。次の式で求められます。
\(相電圧=\Large{\frac{線間電圧}{\sqrt{3}}}\\~~~~~~~~~~=\Large{\frac{200}{\sqrt{3}}}\)これを使って、抵抗に流れる電流を求めます。オームの法則より、次の式で求められます。
\(I_R=\Large{\frac{V}{R}}\\~~~~=\Large{\frac{\Large{\frac{200}{\sqrt{3}}}}{20}}\\~~~~=\Large{\frac{200}{20\sqrt{3}}}\\~~~~=\Large{\frac{10}{\sqrt{3}}}\)全消費電力を求める
三相交流回路の全消費電力は、次の式で求められます。
\(P=\sqrt{3}VI_R\\~~~~=\sqrt{3}\times200\times\Large{\frac{10}{\sqrt{3}}}\\~~~~=2000[W]\\~~~~=2[kW]\)ボルベア
消費電力は抵抗に流れる電流だけが関係する!
ちなみにこの式は、抵抗とリアクタンスが並列接続してある回路のみで有効です。直列接続の場合は、次の式になります。
\(P=\sqrt{3}VI\cos\theta\)
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