【令和3年度(午前)】第一種電気工事士《筆記試験》問9

2021年度(令和3年度)午前
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問題

定格容量200kV・A,消費電力120kW,遅れ力率cosθ1=0.6の負荷に電力を供給する高圧受電設備に高圧進相コンデンサを施設して,力率をcosθ2=0.8に改善したい。必要なコンデンサの容量[kvar]は。
ただし,tanθ1=1.33,tanθ2=0.75とする。

答え

イ.35 

ロ.70

ハ.90

ニ.160

『出典:令和3年度第一種電気工事士筆記試験【午前】(問9)』

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解説

正解は「ロ.70」です。

この問題のポイントは、力率と無効電力の関係についてです。

力率を改善するには、無効電力を打ち消すコンデンサの設置が必要です。

問題を解くには、力率改善前の無効電力と改善後の無効電力が必要です。

ボルベア
ボルベア

無効電力を打ち消すためにコンデンサを設置する!

解き方

力率改善前の無効電力を求める

まずは力率改善前の無効電力(Q1)を求めます。

無効電力は次の式で求められます。

\(Q=P\tan\theta[kvar]\)

なおPは消費電力とし、tanθは問題に記されています。

\(Q_1=P\tan\theta_1\\~~~~~~=120\times1.33\\~~~~~~=159.6[kvar]\)

力率改善後の無効電力を求める

力率改善後の無効電力(Q2)も先ほどと同じ式で求めます。

\(Q_2=P\tan\theta_2\\~~~~~~=120\times0.75\\~~~~~~=90[kvar]\)

必要なコンデンサの容量を求める

力率改善に必要なコンデンサの容量は、改善前後の無効電力の差となります。よって次の式で求められます。

\(コンデンサの容量=Q_1-Q_2\\~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~=159.6-90\\~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~=69.6[kvar]\)

計算で69.6[kvar]となったので、正解は一番近い「ロ.70」となります。

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