問題
④に示すケーブルラックの施工に関する記述として,誤っているものは。
〔注〕図において,問いに直接関係のない部分等は,省略又は簡略化してある。
答え
イ.ケーブルラックの長さが15ⅿであったが,乾燥した場所であったため,D種接地工事を省略した。
ロ.ケーブルラックは,ケーブル重量に十分耐える構造とし,天井コンクリートスラブからアンカーボルトで吊り,堅固に施設した。
ハ.同一のケーブルラックに電灯幹線と動力幹線のケーブルを布設する場合,両者の間にセパレータを設けなくてもよい。
ニ.ケーブルラックが受電室の壁を貰通する部分は,火災延焼防止に必要な防火措置を施した。
『出典:令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午前】(問33)』
解説
正解は「イ.ケーブルラックの長さが15ⅿであったが,乾燥した場所であったため,D種接地工事を省略した。」です。
この問題のポイントは、ケーブルラックの施工についてです。
ケーブルラックはケーブル工事に該当します。その中の管その他の電線を収める防護装置の金属製部分に該当します。
「電気設備の技術基準の解釈」の164条にて定められています。その中で、接地工事を省略できるのは次の通りです。
- 防護装置の金属製部分の長さが4m以下のものを乾燥した場所に施設する場合
- 屋内配線の使用電圧が直流300V又は交流対地電圧150V以下の場合において、防護装置の金属製部分の長さが8m以下のものに簡易接触防護措置(金属製のものであって、防護措置を施す設備と電気的に接続するおそれがあるもので防護する方法を除く。)を施すとき又は乾燥した場所に施設するとき
いずれにも該当しないので誤りです。
ボルベア
ケーブルラックの接地工事の条件を覚えておこう!
他の記述について
その他の記述について解説します。
ケーブルラックは,ケーブル重量に十分耐える構造とし,天井コンクリートスラブからアンカーボルトで吊り,堅固に施設した。
これは正しい記述です。
記述の通りです。
同一のケーブルラックに電灯幹線と動力幹線のケーブルを布設する場合,両者の間にセパレータを設けなくてもよい。
これは正しい記述です。
セパレーターが必要なのは、弱電流電線との間です。同じ低圧であれば必要ありません。
ケーブルラックが受電室の壁を貫通する部分は,火災延焼防止に必要な耐火処理を施した。
これは正しい記述です。
記述の通りです。
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