問題
②に示す高圧架空引込ケーブルによる,引込線の施工に関する記述として,不適切なものは。
〔注〕図において,問いに直接関係のない部分等は,省略又は簡略化してある。
答え
イ.ちょう架用線に使用する金属体には, D種接地工事を施した。
ロ.高圧架空電線のちょう架用線は,積雪などの特殊条件を考慮した想定荷重に耐える必要がある。
ハ.高圧ケーブルは,ちょう架用線の引き留め箇所で,熱収縮と機械的振動ひずみに備えてケーブルにゆとりを設けた。
ニ.高圧ケーブルをハンガーにより,ちょう架用線に1mの間隔で支持する方法とした。
『出典:平成30年度第一種電気工事士筆記試験(問31)』
解説
正解は「ニ.高圧ケーブルをハンガーにより,ちょう架用線に1mの間隔で支持する方法とした。」です。
この問題は、ちょう架用線による施工についてです。
ちょう架用線による施工については、「電気設備の技術基準の解釈」の67条にて定められています。
そこでちょう架用線のハンガーの間隔は、50㎝以下と定められています。
よって「二」の1mは誤りです。
ボルベア
ちょう架用線のハンガーの間隔は、50㎝以下!
他の記述について
その他の記述について解説します。
ちょう架用線に使用する金属体には, D種接地工事を施した。
「電気設備の技術基準の解釈」の67条にて、D種接地工事を施す事となっています。
低圧で条件を満たせば省略も可能です。しかし今回の問題は高圧なので必ず必要です。
高圧架空電線のちょう架用線は,積雪などの特殊条件を考慮した想定荷重に耐える必要がある。
これは「電気設備の技術基準の解釈」の67条にて定められています。
記述の通り覚えておきましょう。
高圧ケーブルは,ちょう架用線の引き留め箇所で,熱収縮と機械的振動ひずみに備えてケーブルにゆとりを設けた。
これは「高圧受電設備規程」の1120-2にて定められています。
記述の通り覚えておきましょう。
ゆとりがない状態で施工すると、引っ張られて断線などの損傷を受ける可能性があります。
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