定格一次電圧がVn[V],定格容量がS[V・A],一次側に換算した変圧器の内部インピーダンスがZ[ Ω](1相分)の三相変圧器がある。この変圧器の百分率インピーダンス%Z[%](基準容量S[V・A])を示す式は。
ただし,図は 1 相分の等価回路を示す。
答え
イ.\(%Z=\Large{\frac{ZS}{V_n}}\normalsize{\times100}\)
ロ.\(%Z=\Large{\frac{V_n}{ZS}}\normalsize{\times100}\)
ハ.\(%Z=\Large{\frac{ZS}{{V_n}^{2}}}\normalsize{\times100}\)
ニ.\(%Z=\Large{\frac{ZS^{2}}{V_n}}\normalsize{\times100}\)
『出典:令和6年度第一種電気工事士筆記試験(問8)』
解説
正解は「ハ.\(%Z=\Large{\frac{ZS}{{V_n}^{2}}}\normalsize{\times100}\)」です。
この問題のポイントは、変圧器の百分率インピーダンスについてです。
変圧器の百分率インピーダンス%Zとは、定格電圧Vnに対する内部インピーダンスZによる電圧降下の割合を表したものです。
内部インピーダンスZによる電圧降下は定格電流Inを使用して、ZInで表せます。
これらをまとめると次の式となります。
第一種電気工事士試験の中では難しい部類の問題です。あまり出題されない問題ですので、余裕があれば覚えておきましょう。
百分率インピーダンスについて理解しよう!
解き方
基本の式
変圧器の百分率インピーダンス%Zは、先ほど説明した通り次の式で表せます。
基準容量Sを表す式
次に基準容量Sを表す式を考えます。
基準容量S[V・A]は定格電圧×定格電流で表せます。
式をまとめる
問題では基準容量Sを使用して、変圧器の百分率インピーダンス%Zを表しています。
これまでに示した式2つを見ると式①にVn/Vnを追加すれば、式をまとめることができます。
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