【令和2年度】第一種電気工事士《筆記試験》問29

問題

地中電線路の施設に関する記述として，誤っているものは。

答え

イ．長さが15m を超える高圧地中電線路を管路式で施設し，物件の名称，管理者名及び電圧を表示した埋設表示シートを，管と地表面のほぼ中間に施設した。

ロ．地中電線路に絶縁電線を使用した。

ハ．地中電線に使用する金属製の電線接続箱にD種接地工事を施した。

ニ．地中電線路を暗きょ式で施設する場合に，地中電線を不燃性又は自消性のある難燃性の管に収めて施設した。

『出典：令和2年度第一種電気工事士筆記試験(問29)』

解説

正解は「ロ．地中電線路に絶縁電線を使用した。」です。

この問題は、地中電線路に関するものです。地中電線路については、「電気設備の技術基準の解釈」の第120条にて定められています。

そこで地中電線路には、電線にケーブルを使用する事となっています。

なので、「ロ」の絶縁電線を使用したは誤りです。

他の記述について

その他の記述について、簡単に解説します。

イ．長さが15m を超える高圧地中電線路を管路式で施設し，物件の名称，管理者名及び電圧を表示した埋設表示シートを，管と地表面のほぼ中間に施設した。

これは正しい記述です。「電気設備の技術基準の解釈」の第120条にて定められています。

しかし長さが15ｍ以下の場合は対象外です。

また「埋設表示シートを，管と地表面のほぼ中間に施設した」については、注意が必要です。管と地表面の位置については、特段の決まりはありません。しかし間隔は「おおむね2ｍ」となっています。

ハ．地中電線に使用する金属製の電線接続箱にD種接地工事を施した。

これは正しい記述です。「電気設備の技術基準の解釈」の第123条にて定められています。

地中電線路において、接地工事が必要な個所は次の通りです。

1. 管、暗きょその他の地中電線を収める防護装置の金属製部分
2. 金属製の電線接続箱
3. 地中電線の被覆に使用する金属体

問題の記述は、2に該当します。

ニ．地中電線路を暗きょ式で施設する場合に，地中電線を不燃性又は自消性のある難燃性の管に収めて施設した。

これは正しい記述です。「電気設備の技術基準の解釈」の第120条にて定められています。

条文では複雑に書かれているので、この文章をそのまま覚えておくといいでしょう。