【2016年度】第一種電気工事士《筆記試験》問21

2016年度
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問題

高圧電路に施設する避雷器に関する記述として,誤っているものは。

答え

イ.高圧架空電線路から電気の供給を受ける受電電力500kW以上の需要場所の引込口に施設した。

ロ.雷電流により,避雷器内部の限流ヒューズが溶断し,電気設備を保護した。

ハ.避雷器にはA種接地工事を施した。

ニ.近年では酸化亜鉛(ZnO)素子を利用したものが主流となっている。

『出典:平成28年度第一種電気工事士筆記試験(問21)』

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解説

正解は「ロ.雷電流により,避雷器内部の限流ヒューズが溶断し,電気設備を保護した。」です。

この問題は、避雷器についてです。

避雷器は、雷時に流入する異常電流を確実に大地に流す必要があります。

ヒューズなどの設置は、異常電流により溶断し異常電流を大地に流せなくなるのでダメです。もちろん避雷器に限流ヒューズは内蔵していませんし、上位の開閉器などにヒューズを使用してはいけません。

よって「ロ.雷電流により,避雷器内部の限流ヒューズが溶断し,電気設備を保護した。」は誤りです。

ボルベア
ボルベア

避雷器の回路にヒューズの設置はダメ!

解き方

イ.高圧架空電線路から電気の供給を受ける受電電力500kW以上の需要場所の引込口に施設した。

これは正しい記述です。

避雷器の施設については、「電気設備の技術基準の解釈」の第37条にて定められています。

そこでは次の箇所に施設する事となっています。

  1. 発電所又は変電所若しくはこれに準ずる場所の架空電線の引込口(需要場所の引込口を除く。)及び引出口
  2. 架空電線路に接続する、第26条に規定する配電用変圧器の高圧側及び特別高圧側
  3. 高圧架空電線路から電気の供給を受ける受電電力が500kW以上の需要場所の引込口
  4. 特別高圧架空電線路から電気の供給を受ける需要場所の引込口

上記の通り、需要場所は500kW以上とされています。

ハ.避雷器にはA種接地工事を施した。

これは正しい記述です。

避雷器の接地工事については、「電気設備の技術基準の解釈」の第37条にて定められています。

そこでは、避雷器にはA種接地工事を施すこととなっています。

ニ.近年では酸化亜鉛(ZnO)素子を利用したものが主流となっている。

これは正しい記述です。

避雷器は、大きく分けて2つの種類があります。

  • ギャップ付き避雷器
  • ギャップレス避雷器

この内、ギャップレス避雷器が酸化亜鉛(ZnO)素子を利用した避雷器に該当します。近年ではギャップレス避雷器が主流となっています。

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