問題
③に示すVTに関する記述として,誤っているものは。
〔注〕図において,問いに直接関係のない部分等は,省略又は簡略化してある。
答え
イ.VTには,定格負担(単位[V・A]) があり,定格負担以下で使用する必要がある。
ロ.VTの定格二次電圧は,110Vである。
ハ.VTの電源側には,十分な定格遮断電流を持つ限流ヒューズを取り付ける。
ニ.遮断器の操作電源の他,所内の照明電源としても使用することができる。
『出典:平成30年度第一種電気工事士筆記試験(問32)』
解説
正解は「ニ.遮断器の操作電源の他,所内の照明電源としても使用することができる。」です。
この問題は、計器用変圧器(VT)についてです。
計器用変圧器(VT)は、容量(定格負担)が小さく照明などの負荷を接続すると、過負荷になってしまいます。過負荷により焼損の可能性があり危険です。
計器用変圧器(VT)の容量は、一般的なもので50VA程度です。よって流せる最大電流は約0.45Aです。これに操作電源などが繋がっているので、照明などの接続は不可能です。
ボルベア
計器用変圧器(VT)の容量は小さいと覚えておこう!
他の記述について
その他の記述について解説します。
VTには,定格負担(単位[V・A]) があり,定格負担以下で使用する必要がある。
定格負担とは容量のことです。計器用変圧器(VT)は変圧器なので、変圧できる容量の最大値が決まっています。これを超えて使うと過負荷になり、本体の焼損などに繋がります。
VTの定格二次電圧は,110Vである。
計器用変圧器(VT)の二次電圧は110Vと決まっています。
100Vではなく110Vです。これは大事なポイントです。他にも出題されるので、必ず覚えておきましょう。
VTの電源側には,十分な定格遮断電流を持つ限流ヒューズを取り付ける。
計器用変圧器(VT)は相間に接続します。よって本体の劣化により短絡する可能性があります。
それにより主回路が停電しないように、限流ヒューズの設置が必要です。
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