問題
電気工事業の業務の適正化に関する法律において,誤っていないものは。
答え
イ.主任電気工事士の指示に従って,電気工事士が,電気用品安全法の表示が付されていない電気用品を電気工事に使用した。
ロ.登録電気工事業者が,電気工事の施工場所に二日間で完了する工事予定であったため,代表者の氏名等を記載した標識を掲げなかった。
ハ.電気工事業者が,電気工事ごとに配線図等を帳簿に記載し, 3年経ったのでそれを廃棄した。
ニ.登録電気工事業者の代表者は,電気工事士の資格を有する必要がない。
『出典:2019年度第一種電気工事士筆記試験(問39)』
解説
正解は「ニ.登録電気工事業者の代表者は,電気工事士の資格を有する必要がない。」です。
この問題は、電気工事業の業務の適正化に関する法律についてです。
「電気工事業の業務の適正化に関する法律」は電気工事業法とも呼ばれる、電気工事業者に向けた法律です。
そこで登録電気工事業者の代表者に、電気工事士の資格の有無は求められていません。しかし主任電気工事士が必要なので、従業員には電気工事士の資格者が最低1人は必要です。
主任電気工事士の要件は次の通りです。
- 第一種電気工事士の免状の交付を受けているもの
- 第二種電気工事士免状の交付を受けた後電気工事に関し三年以上の実務の経験を有するもの
主任電気工事士は電気工事士の資格が必要!
他の記述について
その他の記述について解説します。
主任電気工事士の指示に従って,電気工事士が,電気用品安全法の表示が付されていない電気用品を電気工事に使用した。
これは誤った記述です。
「電気工事業の業務の適正化に関する法律」の23条にて「電気工事業者は、電気用品安全法の表示が付されている電気用品でなければ、これを電気工事に使用してはならない。」と定められています。
よって主任電気工事士の指示も誤りですし、使用することも誤りです。
登録電気工事業者が,電気工事の施工場所に二日間で完了する工事予定であったため,代表者の氏名等を記載した標識を掲げなかった。
これは誤った記述です。
「電気工事業の業務の適正化に関する法律」の25条にて「電気工事業者は、経済産業省令で定めるところにより、その営業所及び電気工事の施工場所ごとに、その見やすい場所に、氏名又は名称、登録番号その他の経済産業省令で定める事項を記載した標識を掲げなければならない。」と定められています。
また「電気工事業の業務の適正化に関する法律施行規則」の12条で、「電気工事が一日で完了する場合にあつては、当該電気工事の施工場所については、この限りでない。」とされています。
よって二日間の場合は標識の掲示が必要です。
電気工事業者が,電気工事ごとに配線図等を帳簿に記載し, 3年経ったのでそれを廃棄した。
これは誤った記述です。
「電気工事業の業務の適正化に関する法律」の26条にて「電気工事業者は、経済産業省令で定めるところにより、その営業所ごとに帳簿を備え、その業務に関し経済産業省令で定める事項を記載し、これを保存しなければならない。」と定められています。
また「電気工事業の業務の適正化に関する法律施行規則」の12条で、「帳簿は、記載の日から五年間保存しなければならない。」とされています。
よって3年で破棄するのは誤りです。
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