図のような三相交流回路において,電流Iの値[A]は。
答え
イ.\(\Large{\frac{200\sqrt{3}}{17}}\)
ロ.\(\Large{\frac{40}{\sqrt{3}}}\)
ハ.\(40\)
ニ.\(40\sqrt{3}\)
『出典:令和5年度第一種電気工事士筆記試験【午後】(問5)』
解説
正解は「ロ.\(\Large{\frac{40}{\sqrt{3}}}\)」です。
この問題のポイントは誘導性リアクタンス(XL)のΔ-Y変換です。
誘導性リアクタンス(XL)のΔ結線部分をY結線に変換できれば、1個の単純なY結線の回路となります。
誘導性リアクタンス(XL)をΔ回路からY回路に変換するには、値を1/3にすればいいです。これを知っていれば簡単に解ける問題です。
誘導性リアクタンス(XL)をΔからYに変換しよう!
解き方
回路をY結線に変換する
Δ結線されている誘導性リアクタンス(XL)部分をY結線にします。
値が同じなので、Δ結線時の値の1/3にするとY結線に変換できます。変換前をXLΔ、変換後をXLYとすると次の通りです。
よって4Ωの抵抗と3Ωの誘導性リアクタンスの直列回路のY結線となります。
インピーダンス(Z)を求める
電流を求めるには、インピーダンス(Z)が必要です。
抵抗(R)と誘導性リアクタンス(XLY)から、次の式でZを求めます。
インピーダンスの求め方について詳しくは、こちらをご覧ください。
電流(I)を求める
問題で求められているのは、電流(I)は線電流です。
今回はY結線なので線電流は、相電圧とインピーダンス(Z)から求められます。問題に記されている電圧は線間電圧なので、相電圧に変換する必要があります。
相電圧は線間電圧の\(\Large{\frac{1}{\sqrt{3}}}\)となります。
これらから次の式で電流(I)が求められます。相電圧をE、線間電圧をVとします。
コメント