電気工事士試験では、定期的に電気加熱に関する問題が出題されます。
毎回、必ず出題される訳ではありませんが、そこまで難易度が高い問題ではないので覚えておきましょう。
電気加熱とは?
電気加熱とは、電気を用いて対象物を加熱する方法の総称です。
電気加熱にはいくつかの種類がありますが、電気加熱の全体的な特徴は下記の通りです。
これらの特徴から、電気加熱はクリーンで省エネな加熱方法と言えます。
電気加熱の種類・特徴・代表例
電気加熱は加熱方式で、いくつかの種類に分類できます。
厳密には他の方式もありますが、電気工事士の問題では上記を覚えておけば十分です。
それぞれの加熱方式について、詳しく解説します。
抵抗加熱
抵抗加熱は、抵抗に電気を流すことで発生するジュール熱を利用して加熱する方式です。
抵抗加熱の使用例としては、次のものが挙げられます。
- ヒーター
- ドライヤー
- 電気毛布
誘導加熱
誘導加熱は、磁界により発生する渦電流を利用した方法です。
コイルに交流電流を流すと磁界が発生します。この磁界内に被加熱物を置くことで、渦電流が発生します。その渦電流により、被加熱物が持つ抵抗に発生するジュール熱を利用して加熱する方式です。
誘導加熱の使用例としては、次のものが挙げられます。
- IH調理器
誘電加熱
誘電加熱は、高周波により被加熱物の分子を動かして、その摩擦熱を利用した加熱方式です。
誘電加熱では被加熱物自体は発熱するので、内部から均一に加熱できる特徴があります。
誘電加熱の使用例としては、次のものが挙げられます。
- 電子レンジ
赤外線加熱
赤外線加熱は、赤外線の持つ電磁波エネルギーを熱エネルギーに変換し利用した方法です。
赤外線加熱の使用例としては、次のものが挙げられます。
- ハロゲンヒーター
アーク加熱
アーク加熱は、アーク放電の高熱を利用した方法です。
アーク放電により発生する熱は非常に高温で、燃焼では得られない高温加熱が可能です。
アーク加熱の使用例としては、次のものが挙げられます。
- アーク炉
- アーク溶接機
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