問題
高調波に関する記述として,誤っているものは。
答え
イ.電力系統の電圧,電流に含まれる高調波は,第5次,第7次などの比較的周波数の低い成分が大半である。
ロ.インバータは高調波の発生源にならない。
ハ.高圧進相コンデンサには高調波対策として,直列リアクトルを設置することが望ましい。
ニ.高調波は,電動機に過熱などの影響を与えることがある。
『出典:令和3年度第一種電気工事士筆記試験【午前】(問19)』
解説
正解は「ロ.インバータは高調波の発生源にならない。」です。
この問題のポイントは、高調波についてです。
高調波は、簡単に表すと正弦波のひずみです。高調波が多いと電動機や電気機器に悪影響を及ぼします。
この高調波の原因として挙げられるのが、整流回路や交直変換器です。インバーターも交流から直流にして、さらに交流に変換しています。よって高調波の原因とされる代表的な機器です。
ボルベア
インバーターは高調波の発生源となる!
他の記述について
電力系統の電圧,電流に含まれる高調波は,第5次,第7次などの比較的周波数の低い成分が大半である。
高調波は一般的に高い次数になるほど少なくなります。特に多く含まれており、対策するのが第5次と第7次です。
ハ.高圧進相コンデンサには高調波対策として,直列リアクトルを設置することが望ましい。
高圧進相コンデンサと合わせて設置する直列リアクトルは、目的の1つとして高調波対策があります。
ニ.高調波は,電動機に過熱などの影響を与えることがある。
高調波が多く含まれると電動機に悪影響を与えます。
他にも通信機器へのノイズやコンデンサ、リアクトルの過熱などがあります。
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