問題
送電・配電及び変電設備に使用するがいしの塩害対策に関する記述として,誤っているものは
答え
イ.沿面距離の大きいがいしを使用する。
ロ.がいしにアークホーンを取り付ける。
ハ.定期的にがいしの洗浄を行う。
ニ.シリコンコンパウンドなどのはっ水性絶縁物質をがいし表面に塗布する。
『出典:令和2年度第一種電気工事士筆記試験(問18)』
解説
正解は「ロ.がいしにアークホーンを取り付ける。」です。
アークホーンはがいしを保護するためのものですが、塩害には効果はありません。
アークホーンは、雷による異常電圧時に発生するフラッシオーバからがいしを保護します。
ボルベア
アークホーンはがいしを雷害から保護する!
がいしの塩害対策
塩害とは、海の近くで風により巻き上げられた海水が付着することによる、絶縁低下のことを指します。海水は塩分が含まれているので、真水に比べて電気を通しやすいです。
がいし自体は絶縁強度が高いのですが、表面に海水が付着して塩分が蓄積されると、電気の通り道ができて地絡(漏電)します。
対策は次のものがあります。
沿面距離を大きくする
がいしの外観はヒダ状の凹凸が連なっています。これは沿面距離を稼ぎ、沿面放電を防止しています。
塩害による地絡を防止する為に、塩害地区では通常より沿面距離が大きいがいしを使うと効果があります。
定期的に洗浄する
塩害は表面に付着した塩分により発生します。これは経年による蓄積によるものが多いです。
なので定期的に洗浄して、表面の塩分を落としておくと効果があります。
シリコンパウンドなどの撥水性絶縁物質を塗布する
シリコンパウンドなどの撥水性絶縁物質を塗布することで、塩分が付着しづらくする方法です。
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