問題
図のように, 2本の長い電線が,電線間の距離d[m] で平行に置かれている。両電線に直流電流 I[A]が互いに逆方向に流れている場合,これらの電線間に働く電磁力は。
答え
イ.\(\Large{\frac{I}{d}}\)に比例する吸引力
ロ.\(\Large{\frac{I}{d^2}}\)に比例する反発力
ハ.\(\Large{\frac{I^2}{d}}\)に比例する反発力
ニ.\(\Large{\frac{I^3}{d^2}}\)に比例する吸引力
『出典:2019年度第一種電気工事士筆記試験(問1)』
解説
正解は「ハ.\(\Large{\frac{I^2}{d}}\)に比例する反発力」です。
この問題は、平行な導体に流れる電流により働く電磁力に関するものです。
公式を覚えておけば簡単な問題です。
解き方
平行な導体に流れる電流により働く電磁力の公式
平行な導体に流れる電流により働く力F[N]の公式は次の通りです。
\(F=\Large{\frac{μ_0I_1I_2}{2πd}\normalsize{l}}\)この問題では左右の電流は同じ大きさI[A]となっているので、次のようになります。
\(F=\Large{\frac{μ_0I^2}{2πd}\normalsize{l}}\)これから電磁力F[N]は\(\Large{\frac{I^2}{d}}\)に比例する事が分かります。
吸引力と反発力
左右の電線に流れる電流の向きによって、電線間に働く力の向きが変わってきます。
- 電流の向きが同じなら吸引力
- 電流の向きが逆なら反発力
この問題では、左右の電流が逆向きで流れているので反発力となります。
まとめ
これまでの2つの事をまとめると、「\(\Large{\frac{I^2}{d}}\)に比例する反発力」になります。
よって答えは「ハ」となります。
ボルベア
平行な導体に流れる電流により働く電磁力の公式を覚えておこう!
コメント