問題
②に示す高圧ケーブルの太さを検討する場合に必要のない事項は。
〔注〕図において,問いに直接関係ない部分等は省略又は簡略化してある。
答え
イ.電線の許容電流
ロ.電線の短時間耐電流
ハ.電路の地絡電流
ニ.電路の短絡電流
『出典:平成29年度第一種電気工事士筆記試験(問31)』
解説
正解は「ハ.電路の地絡電流」です。
この問題は、高圧ケーブルの選定についてです。
高圧ケーブルの太さは、流れる電流の大きさによって決めます。流れる電流は、負荷電流と事故電流に分けられます。想定される電流が大きいほど、太い高圧ケーブルを選ぶ必要があります。
高圧ケーブルの太さを検討する上で必要ないのは、電路の地絡電流です。
高圧回路(6.6kV)は非接地系統に該当し、地絡電流が小さくなる特徴があります。地絡電流は小さい電流なので、高圧ケーブルではどの太さでも問題なく流せます。よって高圧ケーブルを検討するのに地絡電流は必要ありません。
ボルベア
地絡電流は小さい!
他の事項について
その他の事項について解説します。
電線の許容電流
電線の許容電流は、接続される負荷の容量によって決めます。
接続される負荷の容量以上の許容電流を持つ太さを選定します。
電線の短時間耐電流
短絡時には、通常では考えられない大電流が流れます。短絡を保護する装置は様々ですが、短絡した瞬間は短時間ではありますが、大電流が流れます。この時に高圧ケーブルが溶断しないようにする必要があります。
電線の短時間耐電流は、電路の短絡電流以上のものを選定します。
電路の短絡電流
電路の短絡電流は、上記の電線の短時間耐電流に関係します。電路の短絡電流から、電線の短時間耐電流を選定します。
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