【令和5年度（午前）】第一種電気工事士《筆記試験》問41

問題

①で示す機器の役割は。

答え

イ．需要家側高圧電路の地絡電流を検出し，事故電流による高圧交流負荷開閉器の遮断命令を一旦記憶する。その後，一般送配電事業者側からの送電が停止され，無充電を検知することで自動的に負荷開閉器を開路する。

ロ．需要家側高圧電路の短絡電流を検出し，高圧交流負荷開閉器を瞬時に開路する。

ハ．一般送配電事業者側の地絡電流を検出し，高圧交流負荷開閉器を瞬時に開路する。

ニ．需要家側高圧電路の短絡電流を検出し，事故電流による高圧交流負荷開閉器の遮断命令を一旦記憶する。その後，一般送配電事業者側からの送電が停止され，無充電を検知することで自動的に負荷開閉器を開路する。

『出典：令和5年度第一種電気工事士筆記試験【午前】（問41）』

解説

正解は「ニ．需要家側高圧電路の短絡電流を検出し，事故電流による高圧交流負荷開閉器の遮断命令を一旦記憶する。その後，一般送配電事業者側からの送電が停止され，無充電を検知することで自動的に負荷開閉器を開路する。」です。

この問題のポイントは、SOG機能付PASの役割についてです。

SOG機能付PASには、大きく2つの保護機能があります。

1. 需要家側の高圧電路の地絡電流を検出して、瞬時に開路する。
2. 需要家側の高圧電路の短絡電流を検出して、一般送配電事業者側が無電圧になったことを検知してから開路する。

2．についてはPASは開閉器なので、短絡電流を遮断する能力はありません。よってSOG機能により一般送配電事業者の変電所の遮断器が動作して遮断してから、需要家のPASを開放します。

よって「ニ．」が、この説明と合致しています。