問題
コンバインドサイクル発電の特徴として,誤っているものは。
答え
イ.主に,ガスタービン発電と汽力発電を組み合わせた発電方式である。
ロ.同一出力の火力発電に比べ熱効率は劣るが,LNGなどの燃料が節約できる。
ハ.短時間で運転・停止が容易にできるので,需要の変化に対応した運転が可能である。
ニ.回転軸には,空気圧縮機とガスタービンが直結している。
『出典:令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】(問16)』
解説
正解は「ロ.同一出力の火力発電に比べ熱効率は劣るが,LNGなどの燃料が節約できる。」です。
この問題のポイントは、コンバインドサイクル発電についてです。
コンバインドサイクル発電ではガスタービンと蒸気タービンを組み合わせた発電方式です。
燃料を圧縮空気の中で燃焼させてガスを発生させます。そのガスによりガスタービンを回して発電します。そこから発生する排ガスには十分な熱がある為、その熱で水を沸騰させて蒸気タービンにより発電をします。
よって同じ燃料量で大きな発電量を得ることができるので、熱効率は高い特徴があります。
このことから「ロ.同一出力の火力発電に比べ熱効率は劣るが,LNGなどの燃料が節約できる。」は誤りとなります。
コンバインドサイクル発電は同じ燃料量で多くの発電ができる!
他の記述について
イ.主に,ガスタービン発電と汽力発電を組み合わせた発電方式である。
これは正しい記述です。
コンバインドサイクル発電の概要の記述です。
ハ.短時間で運転・停止が容易にできるので,需要の変化に対応した運転が可能である。
これは正しい記述です。
ガスタービンは短時間での起動が可能な特徴があるのと、コンバインドサイクル発電では小さな発電機を複数組み合わせるので、短時間で運転・停止が容易にできます。
ニ.回転軸には,空気圧縮機とガスタービンが直結している。
これは正しい記述です。
ガスタービンと空気圧縮機は回転軸が直結しています。これはコンバインドサイクル発電に限らず、ガスタービンの特徴です。燃料を圧縮空気の中で燃焼させてガスを発生させるので、ガスタービンの回転で空気圧縮機を回して効率を高めています。
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